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高森明勅
2015.2.2 14:52

人質事件、識者のコメントから

最悪の結末を迎えたイスラム国人質事件。

識者のコメントからいくつか、断片的に引用させて戴く。

ISが人質をテロ行為に利用する可能性について、
政府はどこまで想定していたのか」
(日本赤十字看護大学教授・
元外交官、小池政行氏)

「『ISIL(イスラム国の別称)と闘う周辺各国への
支援を約束する』という表現は、
2人の人質がいることを考えれば
相手を挑発する可能性があり、
不用意だったかもしれない」
(同志社大学大学院教授、
内藤正典氏)

「『テロとの戦いに取り組む』とイスラエルのネタニヤフ首相と
並んで宣言し…『イスラム国』
と戦う国々を支援すると宣言した
安倍首相は発言のリスクをきちんと考えていたのか」
東京外語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授、黒木英充氏)

今回の事件が起きたのは安倍晋三首相の発言と関係があると思う」(トルコ・中東工科大学教授、フセイン・バージュ氏)

日本はヨルダンに、難民支援などの人道的資金援助をしている。
その分、ヨルダン政府は…軍事資金にまわすことができる」
ジャーナリスト、池上彰氏)

日本人を狙うと注目を集めるという実例となってしまった」
日本エネルギー経済研究所・中東研究センター長、田中浩一郎氏)

「これから海外の邦人保護は新たな段階に入る」
(外交評論家、
岡本行夫氏)

「この事件を機に、世界の武装組織が日本を意識し始めた」
公共政策調査会第1研究部長、板橋功氏)

全ては2003年の米ブッシュ政権のイラク攻撃から始まった。
少数派のスンニ派が多数派のシーア派を抑圧していた
フセイン政権
を倒せば、両派が殺し合うことは当然、
予測できたはずだ。
内戦が始まり、『イスラム国』の前身だった
過激派が組織されていった」
(前出、池上氏)

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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